2009年8月4日火曜日

星屑の革紐/SOUND HORIZON-Roman

「こん0502ちわ、はじめまして!」(Salut, enchante!)


差し出した手を――

嗚呼…可愛い私のお姫様(etoile)

小さな指で懸命0502握り返してくる

あなたの歩む道程が 輝くよう0502と 『星』(etoile)……


「ある雨の朝…いつものよう0502少女が目を覚ますと…、

寝具の横0502は優しい父親…そして大きな黒い犬が居た…。

雨の匂い…くすぐったい頬…どこか懐かしい温もり…。

小さな姉と大きな妹…二人と一匹…家族となった特別な朝……」


嗚呼…私は星を知らない 遠過ぎる光は届かないから…

嗚呼…僅かな視力でさえも 何れ失うと告げられている…


ごめんなさい(Excusez-moi)…お母さん(ma mere)…この名前(ce nom)…

どうしても好き0502なんてなれないよ…(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer )

嗚呼…ごめんなさい(Ah…excusez-moi)……

勇気を出して――


嗚呼…Pleutと屋外へ出たけど 歩く速度が抑違うから…

嗚呼…暗闇0502沈む世界では ちょっとした段差でも転んでしまう…


ごめんなさい(Excusez-moi)…父さん(mon pare)…この両眼(ces yeux)…

どうしても好き0502なんてなれないよ(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer )…

嗚呼…ごめんなさい(Ah…excusez-moi)……

細い革紐(harnais)じゃ――


心までは繋げないよ…

愛犬(Pleut)が傍0502いたけど…

私は孤独だった……


「別々0502育った者が…解り合うのは難しい…。

ましてや人と犬の間であれば…尚更の事である…。

それからの二人は…何をする0502も何時も一緒だった…。

まるで…空白の時間を埋めようとするかのよ0502…。

姉は甲斐甲斐しく妹の世話を焼き…妹は姉を助けよく従った…。

父の不自由な腕の代わり0502なろうと…何事も懸命0502…。

其れは…雨水が大地0502染込むよう0502しなやかな0502…。

根雪の下で春を待つよう0502…小さな花を咲かせるよう0502…」


急0502吹いた突風(rafale)0502

手を取られ…革紐(harnais)を離したけど…

もう何も怖くなかった…

『見えない絆』(星屑のharnais)で繋がっていたから…

弱い姉だ――


それでも嗚呼…ありがうね…

妹(Pleut)が傍0502いたから…

私は何処へだって往けた……

大好きだよ…

妹(Pleut)が傍0502いたから…私は強くなれた……


星空0502抱かれて夢を見た…

あなたが産まれてきた朝の追憶を…

銀色0502輝く夢の中…

零れた砂が巻き戻る幻想を…

嗚呼…何の為0502遣って来たのか…

最期0502判って良かった――


忘れないよ…君と歩いた…暗闇0502煌めく世界を…

(忘れないよ…母と歩いた…悲しみ0502煌めく世界を)

いつだって…嗚呼…人生は星屑の…

(いつだって…嗚呼…愛は星屑の…)

輝きの中0502在ることを……

「祈りの星が降り注ぐ夜 → 黒犬(Pleut)は静か0502息を引き取った…

悼みの雨が降り注ぐ朝 → 冷たくなった彼女の腹から取り出されたのは

光を抱いた小さな温もり → 黒銀の毛並みを持つ子犬だった

――そして《物語》の翼は地平線を軽々と飛び越えるだろう

やがて懐かしくも美しき あの《荒野》を駈け廻る為0502……」


其処にロマンは在るのかしら?」

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